重力と呼吸 2018-2019
Mr.Children Tour 2018-2019 重力と呼吸 @マリンメッセ福岡 2018.12.16
のネタバレを含みます!!!!!
発表された時から大切に大切に心の中に抱えていた、2018年のツアー。
発表されたのは何月だったっけ。
日程を見て、今年最後に会いに行く音楽になるんだろうな、とその時から思っていました。
未だ新しい音源も発売・発表されておらず、
どんな「新しいMr.Children」に出会えるのかワクワクしながらこの日を待っていました。
福岡市内、この日の天気は曇りのち雨。
前日は快晴だったんだけどね。
12月にしては暖かな雨が降っていました。
この曲はやらないだろうな、この曲からライブ始めるんじゃないかな、とかって
たくさん考えていたのに見事にどれも予想が外れて、それもまた嬉しい。
彼らはいつだってファンの予想や予感や期待を、(大抵は良い方向に)裏切り続けてきた、と私は思っています。
新しいアルバム、「重力と呼吸」にしてもそう。
だから一曲目が「SINGLES」だったときは驚きました。
インタビューとか読んでたら「Your Song」始まりだと思うじゃん!(私だけ?)
続く2曲目が「Monster」とか聴いてるこっちの感情の持って行き所を見失いそうになるようなセットリスト。
この曲順考えた人絶対狂ってるでしょ(褒めてる)。
この後も「この曲聴きたかった…絶対聴きたかった…」という曲が続いて、とても幸せな時間でした。
まあどの曲も全部絶対聴きたいんだけどね。
そして7曲目、「忘れ得ぬ人」。
最後の一音が鳴り止み、拍手も静かにフェードアウトした、その後の静寂。
「一万人の静寂なんて初めて聞いたよ」
そんな風に笑う桜井和寿(すき)がいいなあ、素敵だなあと十数年前から思っていることを改めて噛み締めました。
余韻だけで一万人を黙らせることができるのはMr.Childrenだけじゃないのかな、と思います。
それだけ美しくて儚くて強い「忘れ得ぬ人」でした。
8曲目、「花-Memento mori-」。
1996年当時の話から始まるこの曲。
上り詰めたら、落ちていくのが怖かった。
ひたすら曲を書くしかなかった。
そんな言葉が印象に残っています。
そして、この曲の種が落ちてきて――。
横向きのスクリーンとレーザー。
シンプルな演出だけど、心に柔らかな爪痕を残していく、そんな一曲でした。
続く曲たちも、本当に素敵でした。
「新しいMr.Children」はひとつの「バンド」としてのMr.Childrenのような気がします。
今までも勿論そうだったのだけれど、より一層、互いがいるからMr.Childrenがいるような、25周年を経て、互いの存在がさらに個々を磨いていくような。そういう。
なんて言ったらいいんだろうな。
とにかく、4人がいるからMr.Childrenなんだなと改めて実感しました。
本当に忘れられない素晴らしい時間でした。
17曲目、本編最後の曲。
「Mr.Childrenはまだまだこうなりたいという理想がある」
「皮膚呼吸」
泣いた。
この曲を初めて耳にしたとき、大きな諦めの中にある小さな小さな色褪せた勇気のような曲だと感じて、大人になったフリをしている自分には、耳が痛いような、一方で、誰でもそうだよと慰められて心地良いような気がしていました。
だから私が生まれる前からMr.Childrenをやっているバンドで、
たくさんの素敵な景色を見てきたであろうバンドで、
多くの人が願っても叶わなかった場所にもたくさん立ち続けてきたバンドで、
そんな彼らがまだまだ見たい夢があって、理想があるんだと言ってくれるのは救われた気になりました。そして、また強く背中を押されました。
(要約:解釈間違ってたわ~まじかあ~最高♰)
この夜を経て、私の大切な曲がまたひとつ増えました。
アンコール。
「秋がくれた切符」はこのツアーでやらない気がしていたのに(?)
今回はやっていないけど「花言葉」や「空風の帰り道」に通じる優しさ溢れる曲。
外は10月下旬の気温とあり、まさに秋(12月中旬だけど)。
こんなふうな日にできた曲です、って桜井さんが仰っていたような(あやふや)。
音源よりもずっと美しくて、会場の一万人ひとりひとりに語りかけるように優しい歌。
秋風の匂いのするようなギター。
包み込むようなベースと、まるで物語の主人公たちの足音のようなドラム。
秋の空気特有のきらめきを持ったピアノ。
そのすべてが会場を秋にしているような雰囲気でした。
ここまで来たら「Your Song」やらないのかな?捻くれてるもんな(失礼)、と思っていたら、
まさか最後にやるとは!!捻くれてるな!!
何年経っても、4人でこんなふうに、幸せそうに嬉しそうに楽しそうに音楽をやってくれることが本当に幸せです。
隣にいるひとが、近くにいる親しいひとが、遠くにいる大切なひとが、二度と会えない忘れられない人が、目の前で音を鳴らして歌っているひとが、すべてが愛しいと思ってしまう。
「そう 君じゃなきゃ」
こうやって忙しさに紛れて忘れていることを思い出させてくれる。
「Your Song」に限らず、Mr.Childrenはそんなバンドだよなと改めて思いました。
本当に本当に素敵な時間でした。
Mr.Childrenを好きになって良かったな。
次回、何年後かわからないけれど、また彼らの音楽に会いに行けたらいいな。
そんな夜でした。
2018.12.16 Mr.Children Tour 2018-2019 重力と呼吸
福岡マリンメッセ day2