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ライブの感想などを書いています

2019.02.02.以降のファンレター

これは紛れもなくTHE JIVESへのファンレターです。そしてまだTHE JIVESに出会っていないあなたへのTHE JIVESのつくる夜への招待状になったらいいな、と勝手に思っています。彼らのファンなので。

 

THE JIVESは2018年から4部作として2つのアルバムリリースと、それに伴うツアーを行っている(どっちも素敵なんだ、これが)。去る2019年2月2日は4部作の2作目「UN STOP STOMP」のリリースツアーを締め括るワンマンショウ。あの日の下北沢はろくでもない夜(本当に素敵なライブハウスだよ、私はバーカウンターの大きな窓から井の頭線と下北沢の街を眺めるのが好き)がいちばん暖かくて輝く場所だったと思うよ。「忘れらない夜」じゃなくて、「ずっと覚えてる夜」になるだろうなという予感がある。もらったプレゼントを大事にするみたいに、ステージの上からもらった思い出を大事に抱えていきたいな。いつかワンマンショウの感想も書けたらいいね。とりあえず今日のところはまだ言葉にできないから仕舞っておきます。

 

ここからTHE JIVESへのファンレター。届いたら嬉しいけど、届かなくたってまあいいや。でもまだ彼らに出会っていないあなたに届いたら嬉しいな。あなたの生きる日々に、ときどき、あんなふうに輝く夜があったら素敵だなあと思うから。

 

THE JIVE NIGHTに行くようになってからたぶん2年とかそのくらい。「行くようになってから」なんて書いちゃったけど、半年以上観てないなあ…ということもよくある。観てないショウもたくさんあるから、THE JIVESの5年分の物語のなかで私が見た彼らは本当に僅かだ。だけどそこでどんどん進化するTHE JIVESを目撃した。

THE JIVESに限らず、たくさんのバンドのライブを観ている。どこでだって、どんなだって、音楽は楽しくて幸せだ。そのなかで音楽は二種類あることに気づいた。いやまあ、私がすきな音楽は、ね。「今ここにない何かを惹き付ける」音楽と「今目の前にいるひとのために一対一で歌う」音楽。なお、ここで「歌う」とはボーカルに限ったことではなくバンドを構成するすべてがその曲を鳴らすという意味とさせてください。前者は例えばフェスや対バンライブでそのバンド目当てに来たわけではないお客さんや初めて観るお客さんを惹き付ける音楽。後者はまあそのままの意味なんだけど。それで、今まで観たなかでずっと思っていたのは、その2つは一見相反する音楽だけれども、それをどちらも叶える音楽が歌えるようになったとき、その音楽を聴きたいと熱望するひとが増える、ということ(なんか抽象的すぎるな)。

今回のTHE JIVESのワンマンショウを観て、彼らは確実に今その階段を登っているんだなと思ったんだよね。例えばSlowやFrom me to youは前者、ろくでもない夜にいるお客さんたちの目の前に両手を広げて差し出すような、そんな曲。You Fool QuasyやForget meは後者で、それこそ下北沢を歩いている、ライブハウスの外の人たちをも惹きつけるような熱と力強さがあったように感じる。どちらの曲も本当に強くなったなと思う(今までは後者のほうが強かった気がする。対バン形式のライブでしか観たことなかったからかもしれないけど)。

だからワンマンショウが終わったばかりだけれど、私がいちばん楽しみにしているのは4部作が完成した瞬間。またアルバムを出したり、ツアーをやったり、もちろんTHE JIVE NIGHTをやったりして、鍛えて磨いて、もっと素敵な音楽を見せてくれるんじゃないかなって思う。特に今の曲だと、そうだなあ、Lovingly YoursやNew York Buddyは「今ここにない何かを惹きつける」ことと「目の前にいるひとのために一対一で歌う」ことが両立してしまうんじゃないかな、という期待と予感。

 

「THE JIVESは誰かの心のなかに燻っている小さな火を大きくする力があると思う」

こんなふうに友人たちと話していた。誰かに見てほしいわけじゃないし誰かに褒めてほしいわけじゃないんだけど、なにかやりたい・すきなことをやりたい・すきなことをすきって言いたい、そんな気持ちを思い出してしまうバンドだ。なぜだろう。彼らが本当にすきなことや目指している景色に向かっている真っ直ぐな背中があまりに眩しく見えるからじゃないかな。大きなことじゃない、おしゃれするのがすき、絵を描くのがすき、写真を撮るのがすき、だれかがすき、踊るのがすき、歌うのがすき、音楽がだいすき。ただそういう、自分の中で当然すぎて気にも留めていなかったことや、日常の慌ただしさに埋もれて忘れていた感情。それを見つけたり思い出したりしてしまう。

もしもこれを読んでくれているあなたが、なんだかきらきらしたものが足りないなって思ったら、彼らのショウに足を運んでみたらいいかもなって思う。THE JIVESの音楽はもちろん楽しくてきらきらしてて素敵なんだけど、それだけじゃない「何か」がもしかしたら見つかるかもしれないから。もしもそうだったら本当に嬉しいなと思うから。

 

長くなったからこのへんで。またどこかで会おうね。